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最初で最後の恋

第21章 早苗の過去

小5のあたしは、ぽかんとしながらも目の前にいるおじさんを見つめた。


隣にいるお母さんは、この人と再婚したいと言ってきた。


「初めまして、早苗ちゃん。

いきなりで、びっくりしたかな?」


優しく響く低い声に、なぜか怖さは感じなかった。



それに、おじさんの隣にいたお母さんがとても幸せそうに微笑んでいたから。

あたしは、2人の再婚を喜んだ。



でも。










気づけば、あの男の笑顔は罠だったのかもしれない。

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