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最初で最後の恋

第21章 早苗の過去

その日の放課後、あたしは課題をやるために学校に残って勉強していた。


家にいても、気を使われるし。


すると…


「あれ、まだ残ってる子いるんだ」


教室のドアに寄りかかる人の姿。
その容姿は誰が見ても美しくて。

ぱっちりとした瞳に、ふわふわの髪。



まるであたしとは正反対の、楽な人生を送ってきたんだろうな、なんて感じた。


「誰?」


返事をすると、彼はくすっと笑って答えた。


「蓮」


れん…

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