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最初で最後の恋

第21章 早苗の過去

それからはお母さんとは離れ離れになった。

高校生になっておばあちゃんに聞かされたけど、あの男と付き合い始めてからのお母さんは頭がおかしかったらしい。


まるでマインドコントロールされているかのようだったって言ってた。



たとえ洗脳されていたとしても、あたしを捨てたことに変わりはないじゃない。


あたしの心はもうズタボロだった。


そんな時だった。


高校に入学してから、ある噂を聞いた。



「ねぇ早苗知ってる?うちの学年に超カッコいい男の子がいるんだって」


恋愛というものに興味なんて湧かなかったから、あたしはふーんとしか返さなかった。


この時は。

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