テキストサイズ

最初で最後の恋

第2章 最悪なシーン

今日の授業も終わって香奈と空き教室でだらけていると、香奈の携帯が鳴った。


「あ、透も授業終わったみたい。あたし帰るけど澪も一緒に帰る??」


香奈はいつも透くんと一緒に帰っているため、透くんが授業が終わるまで待つことが多いのだ。


「んーん。眠いからもう少ししたら帰るよ」


あたしもいつもは香奈たちと一緒に帰るかひとりで帰ることも多いけど、今日はなんとなく残っていたくて断った。


ひとりきりになり、静けさだけが残る。


気がつけばあたしはすやすやと机に顔を伏せたまま寝てしまった。


どのくらい時間が経っただろうか。

変な声が耳に入ってきてあたしはぱちっと目を覚ました。


携帯の時計を見ると夜の7時を回っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ