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最初で最後の恋

第8章 彼が見たものは

しかし倒れたままの女は動きたくても身体が動かないようで、ピクピクと全身を震わせている。


「あぁもう。見てるだけで虫唾が走るわ。

まぁいいわ。
それよりも、気になることがあって」


「なんだよ」


神田の声色や顔つきを見ていると、迷惑そうな感じがする。

この2人、どんな関係なんだ…?


「最近『彼女』にした女……

神崎澪とはもうヤッたの?」


澪ちゃんの名前に思わず反応した俺。


神田はしばらく黙ったまま、なにも言わない。


「いつもの蓮だったら女と付き合ったその日にヤるはずなのに、今回は違うみたいね。

まさか、あの女に本気になったの?」


腕を組みながら神田に詰め寄る早苗と呼ばれた女。

この女が聞いてくれたおかげで、核心に迫ることができる。澪ちゃんのことを、神田がどう思っているのか。

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