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最初で最後の恋

第10章 あなたのいない日々

「え……




これが、あたし……?」


自分の姿を見たあたしは、信じられなかった。腕も足も、今までよりはるかに痩せ細ってしまい、骨が浮き出そうなくらいだ。


目はギョロッとしていて、頬はげっそりとしている。


こないだ香奈に言われたときは、こんな顔じゃなかったはず。


「なんで…こんなことにっ……」


あたしはその場で鏡に手をついて泣き崩れた。お母さんがすかさずあたしを支える。


「一体なにがあったの、澪?こんなになるまで我慢して……  

あなたには、香奈ちゃんっていう大切な友達がいるんじゃないの?」


背中をさすりながらも優しい言葉で話すお母さん。


香奈に心配をかけたくなくて毎日学校に行ってたのに、こんなボロボロの姿を見せられて、心配しないはずがない。


余計に香奈を不安にさせてたのかと思うと、胸が苦しくなって涙しか出なかった。


「…っご、ごめんっ…なさいっ……」


この1ヶ月で、あたしの心と身体は限界まで達していた。

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