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最初で最後の恋

第11章 違和感

ーside by 香奈ー

澪が学校を休んだ。
当然だと思った。


むしろ、昨日まで学校に来られていたことがすごい。


『なにかあったら言って』と言ったって、そんなの言えるわけない。そんなこと、わかりきってたのに。


澪は絶対にあたしに文句も不満も言わなかったし『大丈夫』と言って無理に笑ってた。


あの子が長い付き合いのあたしにでさえも我慢するのは、わかってたはずなのに。
あたしの守り方は、間違ってたのかな。


日に日にやつれていく澪を、ただただ見ていることしかできなかった。


守れなかった自分に、苛立ちだけが残る。

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