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最初で最後の恋

第11章 違和感

「香奈……

そうだな。俺も最近澪ちゃんを見てて思うよ。随分やつれたなぁって…

俺も一緒に行くよ」


「ううん、あたしひとりで行く。透ずっとサークル行ってないんでしょ?

そろそろ行かないと、ね?」


この1ヶ月、透は澪のためにわざわざサークルを休んでまで一緒にいてくれた。


でも透はバスケサークルには必要な人材。


そろそろ練習に出ないと、レギュラーから外されてしまう。せっかく頑張ってきたんだから、透には好きなことをしていてほしい。


「仕方ないな…いいか、なにかあったら必ず連絡しろよ。

あとは奴になにかされそうになったらとにかく叫べ、いいな」


透はそう言ってチュッとあたしのおでこにキスをした。


「もうっバカッ」


あたしは怒る素振りを見せながらも、透からパワーをもらって頑張ろうと思えた。

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