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読んでる貴女がいろんなシチュで主人公になって読める短編集。

第7章 暗闇のサーカス

最後の方は、私しかいなかった。

周りは、赤、赤、赤。

赤い色で染まっていた。

私は、ただ、座っていた。

恐ろしいと思いつつ、冷静に。

「おめでとう♪」

「え…?」

拍手をしながら駆け寄る団長さん。

そして、今さっき、出演はしていなかった人達。

そのなかに、双子もいた。

「君は、今日から、このサーカス団員だ。」

「…え?…な、何故……?!」

「なぜって、ここに残っている観客は、君一人。ここにいるべき存在…かな。」

「嘘…。」

「君、名前は?」

「………○○。」

「○○。君は今日から、このサーカス団員だ!!」

そう言うと、団長さんは、指をパチンと鳴らした。

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