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遺伝子の欲望

第8章 単細胞生物

カツカツカツ。


ヒールの音が高架下の歩道に鳴り響く。


Piazzaを出て香織と別れてから、数駅歩いていた。


頑張れば歩けなくはない距離に、私の住んでるマンションがある。

 
今日は、何か歩いて帰りたい気分だった。


香織が言いたい事は、何となく分かってはいたけど、有り得ないと思ったし、認めたくなかった。


「はぁ…本当に面倒よね…恋愛って。」


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