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遺伝子の欲望

第2章 遺伝子(いでんし)

松原さんが、戻ると同時に


「では、お先に失礼しますね。」


一応、笑顔で伝えた。


会計も済ませたし、とっとと帰ろう。


松原さんは一瞬驚いてたが、まったく懲りもせず


「連絡しますね!」 


彼なりに最高の笑顔だったであろうが、私は全身に鳥肌がたった。

 
香織のこと、とやかく言えないわね。 


人生そう簡単に思い通りには、なりゃしない。


大きなため息をついて、店を出た。


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