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遺伝子の欲望

第2章 遺伝子(いでんし)

「黎子さん、いらっしゃいませ。」


「あぁ…こんばんは。暢くん、今からバイト入るの?」


大学院生の新泉暢(にいずみとおる)。


一年くらい前から、バイトに入って来た子である。


線は細いが、背が高く、スタイルは悪くないし色白の美少年で、香織は可愛いと気に入っている。


「はい…。今日、急遽頼まれたんです。黎子さん、いらしてたんですね。」


「ふふ…ここで飲むのが一番落ち着くのよ。」


「後で、サービスするのでゆっくりしていって下さいね。」


「いつも、ありがとう。」


普通に微笑んだだけなんだけど、暢くんは照れて真っ赤になる。


本当に初々しいわね…。


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