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秘密の派遣業務

第16章 イブの夜

紗江が食堂を出た頃…

(…遅い…)

桐沢は自室で部屋のドアを見つめていた。

食堂を出て部屋に戻ってから既に10分以上経過していた。

(…まさか…他の奴の部屋に…?)

そんな不安が胸をよぎる。

(…いや、そんなはずはない…)

そう思うものの…
ドアをノックする音は聞こえない。

桐沢「…まさか…誰の部屋にも行かない気か…?」

衝動的に立ち上がり足早にドアに向かうと、そのままの勢いでドアを開けた。

ゴンッ!!

桐沢「…え…?」

覗き込むと…ドアの向こうに目に涙を溜めて額を押さえる紗江が居た…。

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