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秘密の派遣業務

第19章 誤解

佐伯「違う出会いだったら…良かったのにって…俺だってそう思ってるし。」

桐沢「……………」

藤本「俺もそう思う…。紗江の事…好きだけどさ…。でも…やっぱり本気になっちゃ…駄目なんだよ。」

(…俺だって…最初はそう思ってた。だが…こうなったのは…紗江のせいじゃない!1番傷ついて辛い思いをしてるのは…紗江なんだよ。)

桐沢はそう言葉にしたいのをグッと堪える。

今、自分の本心を語る事が得策だとは思えなかった。

今の桐沢にあるのは、何とか紗江の契約が切れるまでは紗江の心を守りぬく…そして…無事にこの島から元の世界に還す…それだけだった。

藤本『……………紗江はさ…言えば、みんなの愛玩具のようなモノだからさ…桐沢だってそう思うだろ?』

(……愛玩具か……)

桐沢「……確かに…な…」

まさかこの台詞を紗江が聞いているとは思わなかった。

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