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秘密の派遣業務

第19章 誤解

桐沢「紗江っ!開けろっ!開けてくれっ!」

ドンドンっ!!

ドアを叩きながら桐沢は紗江に呼びかけ続ける。

居た堪れない思いだった。

(峯山にローター(玩具)でさんざん弄ばれた挙句…
何故紗江が食堂に来たのかはわからないが…そこで『愛玩具』だと言われているのを聞いた…そして…
不本意ながら俺の同意する言葉を聞いたんだ…。)

やるせない思いを噛み締めた。

(もしかすると…紗江は俺を探しに来たのかも…知れないのに…)

桐沢「…藤堂、所長から合鍵をもらって来てくれ。」

藤堂「…わかった。」

桐沢はドアの前で立ちすくんでいた。

桐沢「…誤解だ……」

茫然と立ち竦む桐沢を佐伯と藤本はじっと見つめていた。

(…やっぱり桐沢は本気だったんだな…)

しばらくして合鍵を持って藤堂が戻ってきた。

急いで鍵を開ける。

桐沢「入るぞ!」

中に飛び込む…だけど紗江の姿はなかった。

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