好きなの
第5章 先生の束縛
(しえるは崇兄ちゃんのお嫁さんになるのー)
(じゃあ、俺はしえるちゃんが大きくなるまで待ってるね)
(約束だよ)
「…………………崇兄ちゃん?……」
なんだろうすごく懐かしい夢を見ていた気がする。
崇兄ちゃん。小さい頃そんな名前のお兄ちゃんがいた。いつしか会えなくなって、その悲しみを隠そうと忘れようとしているうちに本当に忘れてしまったらしい。
あんなにも楽しい思い出だったのに。
「思い出した?」
横で寝ている先生は少し悲しそうだった。
「崇兄ちゃんなの?…………だって、うそ………」
「ごめん、ずっと黙ってて。でも言えなかった。
久しぶりに見たしえるは大人になってて、俺に気づかないみたいだったから。。。。」
「うそ。。だって苗字が違う。」
「俺の母親の旧姓が柊なんだ。両親が離婚したから。」
だからだったんだ。あの日、崇兄ちゃんは突然いなくなった。挨拶もなしにいなくなった。
ずっと会いたかったのに・・・
「崇兄ちゃん………」
「ごめんな、もういなくならないから。」
泣きじゃくる私を抱きしめて優しく頭を撫でる。
その暖かさは崇兄ちゃんだということを証明していた。
(じゃあ、俺はしえるちゃんが大きくなるまで待ってるね)
(約束だよ)
「…………………崇兄ちゃん?……」
なんだろうすごく懐かしい夢を見ていた気がする。
崇兄ちゃん。小さい頃そんな名前のお兄ちゃんがいた。いつしか会えなくなって、その悲しみを隠そうと忘れようとしているうちに本当に忘れてしまったらしい。
あんなにも楽しい思い出だったのに。
「思い出した?」
横で寝ている先生は少し悲しそうだった。
「崇兄ちゃんなの?…………だって、うそ………」
「ごめん、ずっと黙ってて。でも言えなかった。
久しぶりに見たしえるは大人になってて、俺に気づかないみたいだったから。。。。」
「うそ。。だって苗字が違う。」
「俺の母親の旧姓が柊なんだ。両親が離婚したから。」
だからだったんだ。あの日、崇兄ちゃんは突然いなくなった。挨拶もなしにいなくなった。
ずっと会いたかったのに・・・
「崇兄ちゃん………」
「ごめんな、もういなくならないから。」
泣きじゃくる私を抱きしめて優しく頭を撫でる。
その暖かさは崇兄ちゃんだということを証明していた。