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好きなの

第7章 そして今

「ここに来た理由は、誰も私を知らないところに来たかったからです」

そう、私は過去に縛られずに生きたかった。

柊先生と松樹先生の二人を巻き込んでしまったから。もう誰も巻き込みたくなかったから。

「じゃあ今は幸せなのか??」

「うん。ここに来て良かったと思ってる。」

「そうか・・・じゃあ俺はもう必要ないね。」

「うん。今まで支えてくれてありがとう。さようなら。」

「ああ、俺はいくべきところにいくよ。崇に何か伝えることは?」

「ありがとうって伝えて。またそっちで会おうねって」

「ああ、伝えておく。最後に抱けて良かった。感謝しないとな」

「うん、バイバイ。」

それを最後に松樹先生は消えた。
松樹先生はもうすでにこの世にいるはずのない存在だった。私の引っ越しのあと事故にあっている。
松樹先生には力があった。信じられないけどその力で1度だけ実態を持つものとしてこの世に戻った。

「先生ありがとう」

もう私はなかないだろう。辛い過去に区切りをつけて前に進みたい。それが先生達の望んだことだった。

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