私の掏明くん
第13章 正夢
千尋「!!」
掏明「千尋?」
千尋「あの人、夢に出てきた…」
掏明「あの人?」
千尋「あそこにいる女の人と男の子、夢
で掏明と一緒に歩いてた…」
掏明「…」
目の前を歩いていた
女性と目のクリッとした男の子
知らない人だったけど初めて見る顔では
ない
夢の中で
千尋は二人を見ていた
正確に言えば夢の中では掏明もいて
三人だったが…
千尋「あの人だよ、夢で見た人達」
掏明「…あの子」
千尋「何か思い出した?」
掏明「あの男の子、俺の記憶にも出てき
た…」
千尋「じゃあやっぱり二人は…」
掏明「…」
千尋「二人は掏明の…家族…」
掏明「…確かめてみる」
千尋「どうやって?」
掏明「後追いかける、追いかければ何か
わかるかもしれないし」
千尋「…」
掏明「いいよ、一人で行くから」
千尋「誰も行かないなんて言ってないで
しょう!!…私も一緒に行く」
掏明「…ありがとう」
千尋「…」