私の掏明くん
第15章 病室で
千尋「こんにちは、今日もいい天気です
よ」
掏明「…」
あれから
週一のペースで
彼のお見舞いに来ていた千尋
お見舞い中に奥さんや子供がお見舞い来
たらと
不安になったが時間帯が違うのか
二人と鉢合わせする事は
一度もなかった
千尋「体拭きますね」
掏明「…」
奥さんのように
彼の体を拭いてあげた千尋
彼は掏明だし掏明は彼だから尽くしても
優しくしても誤解される事はない
問題ないと
思われたが…
掏明「な~んか妬けるんですけど~」
千尋「自分に妬いてどうするの」
掏明「自分でも嫌なの」
千尋「そんな事言ったって」
掏明「見せ付けちゃおうかな、俺自身に
千尋の事」
千尋「何言ってるの…」
掏明「病院だし、俺お医者さんで千尋は
入院患者ね」
千尋「掏明がお医者さん?似合わないよ
ヤブ医者になっちゃうよ」
掏明「ヤブは余計」