私の掏明くん
第19章 図書室ではお静かに
麗子「はいっ、千尋先生」
千尋「何ですか?」
麗子「誕生日プレゼント、渡せなかった
から」
千尋「…ありがとうございます」
翌日
職員室に向かうと
麗子からプレゼントを渡された
正直、麗子とは距離を置きたかったが
もしここで
プレゼントを拒否したら
周りの先生達から勘繰られそうだった為
受け取る事に…
麗子「千尋先生、(小声)一人になった
時に開けてくださいね」
千尋「!?」
麗子「じゃあ私、授業があるんで」
千尋「…」
掏明「中身、何だろうね」
千尋「…なんか…嫌な予感がする」
掏明「何それ」
千尋「…」
開けるのが怖くて
カバンにしまい放置していた千尋
結局、放課後まで中身を確認する事なく
すっかり
その存在を
忘れてしまっていた
掏明「千尋、帰ろう」
千尋「待って、帰る前に図書室に寄って
本返さなきゃ」
掏明「すぐ終わる?」
千尋「本返すだけだから」