私の掏明くん
第19章 図書室ではお静かに
千尋「ちょっと言い過ぎたかな…」
掏明「かっこよかったよ」
千尋「本当に?」
掏明「本当に、あとありがとう」
千尋「…うんっ」
付き合えないと
そうはっきり言ったものの
明日、麗子にどんな顔で会えばいいのか
不安だった
お互い大人だし
仕事とプライベートは割り切っていたが
どう接するべきか…
だけどそんな風に思い悩んでいたのは
千尋だけのようで…
麗子「おはようございます」
千尋「あっ…おはようございます…」
昨日の事がまるで嘘のように
いつも通り、いやいつも以上に元気よく
接してくれた麗子
いつもと変わらぬ姿に安心したものの
逆にそれが怖くて…
千尋「…」
麗子「安心して、私もう千尋先生の事は
諦めたから」
千尋「本当に?」
麗子「本当よ、だって昨日、運命の女性
に巡り会っちゃったから!!」
千尋「運命の女性?」