私の掏明くん
第19章 図書室ではお静かに
千尋「…」
麗子「真剣な顔してどうしたの?」
千尋「私、麗子先生の事好きです、女性
としても同僚としても尊敬してます」
麗子「ありがとう、嬉しいわ」
千尋「でも恋愛対象としては見れません
ごめんなさい」
麗子「女同士だから?でもそんなの」
千尋「好きな人がいるんです」
麗子「好きな人」
千尋「その人が大事なんです、大切にし
たい、裏切りたくないんです」
掏明「千尋…」
千尋「だから…だから私は…麗子先生の
気持ちに応える事は出来ません…」
麗子「好きな人…」
千尋「ごめんなさい…失礼します」
麗子「…」
掏明「いいの?」
千尋「(小声)いいから…行こう」
麗子「…」
千尋にフラれ
放心状態になっていた麗子
今にも泣き出しそうで見ていられなかっ
たが
ここで優しくしたら
また余計な期待をさせると思い
グッと我慢し、千尋は麗子の前から去っ
て行った