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私の掏明くん

第20章 タイムリミット



それから
月日は流れ12月に
12月になると街中はイルミネーション
に彩られ
一気に
クリスマスムード一色に


千尋「東矢さん、こんにちは」


だけどそれは
街中だけでなく病院内でも一緒のようで
こじんまりとだったが
ツリーやサンタの置物など
ところどころにクリスマスらしい物が
飾ってあった


掏明「相変わらず…変化なしだね」

千尋「…うんっ」


今日は久しぶりに
本田東矢、彼のお見舞いに来ていた二人
自分達以外、誰もお見舞いには
来てないようで
以前、千尋が飾ったお花は
花瓶の中で無残にも干からび枯れてしま
っていた


千尋「…」

掏明「…」


ガラガラ(ドアが開く音)


その時
ドアが開き誰が入って来た
休日に奥さんや息子さんがお見舞いに来
た事はなく
きっと看護婦さんだろうと安心し
ドアの方を見なかった
だから…


女性「どちら様?」

千尋「!?」


だから気づかなかった
掏明の奥さんがお見舞いに来た事に…


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