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私の掏明くん

第22章 辛い記憶



千尋「東矢さんは戻りたい…目覚めたい
って思ってます」

貴子「東矢さんが…」

掏明「…」

千尋「だけど…だけど支えるべき家族が
妻であるあなたが前を向かないと…真実
を受け入れないと…」

貴子「真実…」

掏明「…」


夫の自殺
自殺だけでもショックなのに
その原因がいじめだなんて信じたくない
その気持ちはわかる
だけど
妻、家族である貴子は
貴子だけは真実から目を逸らさず
夫の自殺を、その真実を受け入れなけれ
ばいけなかった


貴子「…」

千尋「…すいません…失礼な事…」

貴子「本当よ…」

掏明「…」

千尋「…すいません」

貴子「でもありがとう、あなたのおかげ
で気持ちがすっきりしたわ」

千尋「貴子さん…」

貴子「東矢さんに…会いに行くわ」

掏明「…」


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