私の掏明くん
第22章 辛い記憶
千尋「…」
掏明「ありがとう」
千尋「…何が」
掏明「貴子に前を向かせてくれて…」
千尋「…」
確信はない
だけど貴子が前を向いた事で
きっと掏明は元の体に元の状態に戻れる
はず
嬉しい事、喜ばしい事だった
でも同時に掏明との別れも近づいていて
覚悟を決めなければ
いけなかった
千尋「明日、明日また病院に行こう」
掏明「…うん」
千尋「…」
今日は
貴子が病院に行っている為
また日を改めて病院に行く事にした千尋
そんな一日や二日で
変化は現れないと思われたが
だけど…
掏明「…」
千尋「どうしたの?」
掏明「ごめん、悪いけど少しだけ二人に
してくれる…」
千尋「あっうんっ…わかった…」
掏明「…ありがとう」
千尋「…」