私の掏明くん
第22章 辛い記憶
貴子「同じ会社で働いてた川澄千尋さん
覚えてないの?」
東矢「…うんっ、なんか…まだ頭の中が
モヤモヤとしてて…」
千尋「あっ気にしないでください、一緒
に働いた期間が短かったから覚えてなく
て当然ですから…」
東矢「…すいません」
千尋「…」
冗談かと思った
家族の手前、知らないフリをしたと
でも東矢の表情や態度から千尋の存在を
本当に覚えていない
と言うより
最初から記憶にないと言う方が
正しい気がした
千尋「…私、帰ります」
貴子「ごめんなさいね、バタバタしてて
また家に遊びに来てくださいね」
千尋「…ぜひ」