私の掏明くん
第8章 憧れのマドンナと
三者面談から数日後
退学届けを出し彼は学校を辞めた
彼の母親と話しギリギリまで残れないか
説得したが
事情が事情なだけに
彼は学校を辞めるしかなかった
千尋「…」
麗子「千尋先生」
千尋「あっ、麗子先生…」
麗子「鈴木君の事、残念でしたね」
千尋「…私の力不足です」
麗子「仕方ないわよ、金銭的な事情だし
いくら教師でも出来る事と出来ない事が
あるわ」
千尋「そうなんですけど…」
麗子「それに千尋先生は彼の為に必死に
頑張ってたじゃない、私ちゃんと知って
るのよ」
千尋「えっ?」
麗子「三者面談の日、千尋先生が鈴木君
に何をしてたか…」
千尋「!?」
麗子「大丈夫、まだ誰にも話してないし
話す気もないから」
千尋「…目的はなんですか」
麗子「ここでは話せないから放課後、私
の教室に来て、待ってるから」
千尋「…」