不器用なタッシュ
第4章 シエロ
それから俺は、死に物狂いだった。
カンバスも絵の具も自分の感情を叩き付けるだけの道具でしかなかったのに…。
誰かの為に、何かの為に描くなんて初めてな気がする。
胸の奥から、何とも言えない高揚感が湧いてきた。
一瞬にして、曇った景色が晴天の日の様に輝いて見える。
描くテーマは…考えようとした瞬間…渡辺香織の笑顔が浮かぶ。
『憧れなんです…。』
微笑む顔…。
『出来ますよ!てか、しましょう!』
希望で満ちた笑顔…。
「香織…。」
俺は初めて、彼女の名前を口にした。
ドックン!ドックン!
何だよ…この感覚!
身体の芯から、熱くなる。
心臓が、飛び出しそうだ…。
「おかしいな…。」
自分が思いの外、彼女に嵌まってたなんて…まだ、自覚が無かったんだ…。
カンバスも絵の具も自分の感情を叩き付けるだけの道具でしかなかったのに…。
誰かの為に、何かの為に描くなんて初めてな気がする。
胸の奥から、何とも言えない高揚感が湧いてきた。
一瞬にして、曇った景色が晴天の日の様に輝いて見える。
描くテーマは…考えようとした瞬間…渡辺香織の笑顔が浮かぶ。
『憧れなんです…。』
微笑む顔…。
『出来ますよ!てか、しましょう!』
希望で満ちた笑顔…。
「香織…。」
俺は初めて、彼女の名前を口にした。
ドックン!ドックン!
何だよ…この感覚!
身体の芯から、熱くなる。
心臓が、飛び出しそうだ…。
「おかしいな…。」
自分が思いの外、彼女に嵌まってたなんて…まだ、自覚が無かったんだ…。