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不器用なタッシュ

第6章 不安

コール音が鳴り続ける。


いつもなら、直ぐ出るのにほんの数秒でも長く感じてしまう。


「たくっ!」


益々、イライラしてきた。


『な!何っ!?』


やっと出た!


「なんで、帰ったんだよ!」


一瞬間が空き


『お、おはよう…朝からどうしたの…?』


「あんだよ!起きたらいないし!」


『だ、だって…寝ちゃったから、いない方がゆっくり寝れるかと思って…。』


「起こせよ!!」


香織なら、解ってくれると思ったのに…


『起こせないよ!疲れてるなら寝た方が、いいじゃん!』


逆ギレ気味に、マジギレした。


「うるさい!知らねぇよ!ガチャン!…ツーツー…。」


頭の片隅で、理性のシグナルが点滅していた。


『違うだろう…。』


本当に言うべき事は、こんなことじゃないのに…。

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