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不器用なタッシュ

第6章 不安

一時間半くらい経った。


ピンポ~ン!


マンションのエントランスからインターフォンが押され、画面には香織の姿が映し出される。


「上がって。」


オートロックを解除する。


少しすると、駆け足で来る音が聴こえてきたからドアを開けると、息を切らしてる香織に開口一番


「遅せぇよ!」


怒鳴り付ける。


俺の予測より、30分遅れ来てるし。


それでも香織は、少しホッとした表情をして謝ってきた。


「ご、めん…スーパー寄ってた。」


「真っ直ぐ来いよ。」


「うん…ご飯作ろうかなって…思って…ごめん…。」


はぁ…飯なんて、どうでもいいのに…。


「…入って。」


「お邪魔します…。」


やっと…顔が見れた…。


衝動を抑えながら、部屋の奥に突き進む。

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