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不器用なタッシュ

第7章 歪

「…さん…須永さん!」


「あっ…俺か。」


元木は、笑いながら


「もう~須永さんたら、そんなに真剣に南さんのお話を聞き入ってたんですか~?」


はい?
何その過大評価?


「いや…勉強になるなって…感心しました。」


てか、何言ってたっけ?


第一、アーティストのこんな話し興味あんのか?


インテリアなんて、所詮趣味で選ぶんだろ。


いつもの面倒臭さが出そうになったが、堪えてるのは何よりこのプロジェクトの発案者が香織だからだ。


俺に作品と、名前を広めるチャンスをくれた。


だから……当たり障りなく適当に答えておいた。


質問も後半になると、プライベートな事も聞いてくる。


「じゃあ次はですね~ジャジャン!好みの異性のタイプは~?」


「えっ!!」


何その効果音?
南さん驚き過ぎじゃね~。


元木は、凄い楽しそうに


「はい!南さんは?」


「うっ…優しい人ですかね…。話や趣味が合う人とか…。」


は~ん、そんなの腐る程いるし、だからって永遠の愛とか誓ってくれるかなんて、別物な気がすんけど…


「須永さんは…?」


元木の目が、光ってね?

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