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不器用なタッシュ

第7章 歪

「須永さ~ん!」


チッ!!


「お疲れ様でした。何か用事ですか?」


作り笑顔で答えると


「今度、お食事でもしませんか?」


上目遣いで、ブリッと言われた。


こいつと二人で食事は、面倒臭そうだし行く気ない。


「はい、是非とも!渡辺さんもいらっしゃいますかね。」


「渡辺さん…ですかぁ~忙しいみたいですけど~。」


知ってるし。


「そうですか…こっちも何人か呼べたらと思って…。」


居ないけど。


「あっ!例の渡辺さんを好きな人ですね!解りました~!来週、広告代理店の打ち合わせに一緒に行くので予定聞いておきますぅ~!」


「広告…代理店…。梶さん…。」


「はいっ!」


あのオッサンかよ…。


仕事なのに、俺は胸の奥がザワつき始めた。

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