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不器用なタッシュ

第7章 歪

翌日…

寝付けなくて、浅い眠りのまま起きたら昼近くになっていた。


「…香織…?」


第一声で名前を呟きながら、携帯を見たけど香織から返信も着信も無かった。


「…ふざ…けんな…。」


香織もか……結局、みんな離れていく…。 


不安にかられて、香織の会社に電話した。


代表電話から香織のデスクに繋げて貰ったけど…


『本日、渡辺は休暇を頂いております。』


「休暇…分かりました。」


休んでる……倒れてないか?


香織に電話しても、やっぱり出ない。


「クッソ…。」


前に住んでる所聞いたけど、うろ覚えだし…。


はぁ…落ち着いたら、連絡よこすかもな…。


いざとなったら、会社に会いに行けばいいし、辻さんに便乗して、仕事とか付いて行くのも出来んだろ…。


デッサンでもしとくか…


その途端…携帯が震えた。


「香織っ!」


咄嗟に手を伸ばして見ると…メールの送り主は『元木』だった。

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