不器用なタッシュ
第9章 霹靂
車をアパートから少し離れた所に移し、しばらく様子を見ていると
「ビンゴ…」
20分くらいで香織は、出かけて行った。
予想は付いていた。
だって…『小田切』に会いに行くんだろ?
一つの事に一所懸命になるのは、香織の性分だ。
分かっている分、胸の奥からドロっとドス黒い感情が渦巻き出す。
「ムカつく…」
イライラして仕方ない。
でも今は感傷的になっている場合じゃなかった。
『小田切』とやらの存在を先ずは確認。
必死で走って行く香織の後を…ライトを落としてゆっくりと付けていく。
相当焦っているのか、真っしぐらで香織は突き進んで行った。
そんな香織を見失わない様にジッと見て…
車中なのに息を潜めて追いかけた。
小田切に向かって行く香織の後ろ姿を見ていると…
ギシギシ…
ジクジク…
胸が軋み出す。
香織のアパートとは駅を挟んで反対側…
橋を越えてしばらく行くと、大きいマンションの前に到着する。
香織はそのマンションの前で一旦止まり、息を整えて入って行った。
マンションの前に車を寄せ、ハザードランプを付けて車から降り、マンションの集合ポストを確認すると…
『ODAGIRI』
名前のロゴを指でなぞり
「見っけ…」
さてと…小田切とやら…
香織は返して貰うから…。
マンションのエントランスを出て、灯りが眩しい部屋を見上げてジッと睨む。
黒いシミが…
ポタポタ落ちて…
広がっていった。
「ビンゴ…」
20分くらいで香織は、出かけて行った。
予想は付いていた。
だって…『小田切』に会いに行くんだろ?
一つの事に一所懸命になるのは、香織の性分だ。
分かっている分、胸の奥からドロっとドス黒い感情が渦巻き出す。
「ムカつく…」
イライラして仕方ない。
でも今は感傷的になっている場合じゃなかった。
『小田切』とやらの存在を先ずは確認。
必死で走って行く香織の後を…ライトを落としてゆっくりと付けていく。
相当焦っているのか、真っしぐらで香織は突き進んで行った。
そんな香織を見失わない様にジッと見て…
車中なのに息を潜めて追いかけた。
小田切に向かって行く香織の後ろ姿を見ていると…
ギシギシ…
ジクジク…
胸が軋み出す。
香織のアパートとは駅を挟んで反対側…
橋を越えてしばらく行くと、大きいマンションの前に到着する。
香織はそのマンションの前で一旦止まり、息を整えて入って行った。
マンションの前に車を寄せ、ハザードランプを付けて車から降り、マンションの集合ポストを確認すると…
『ODAGIRI』
名前のロゴを指でなぞり
「見っけ…」
さてと…小田切とやら…
香織は返して貰うから…。
マンションのエントランスを出て、灯りが眩しい部屋を見上げてジッと睨む。
黒いシミが…
ポタポタ落ちて…
広がっていった。