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君と描き始める未来に

第2章 指輪と混乱と我慢

思い返しながら、自然に口元が綻ぶ。


「信りん、ニヤニヤしてイヤらしい!」


「はいはい!確かにそうですよ~。」


飲み終わった缶を捨てて、オフィスに向かう。


滝島も一緒に、向かいながら


「あのさ…一つご質問宜しいでしょうか?」


その言い回しに、嫌な予感がする。


「何…?」


「その左手の薬指でございます。」


「あ~気付くんだ。」


「当たり前だ!小田切マニアの俺が気付かない訳なかろう!」


たく、何でいちいち前振りを付けるんだろう~それが無ければ滝島との今までの会話は、数時間は短縮されるな。


「結婚指輪だけど。」


「結婚指輪…婚約じゃなくて?」


「婚約って、男は着けなくない?」


滝島は、本当に真面目に聞いてきた。


「もしかして…結婚したの?」


「籍だけ昨日入れたんだ。だから指輪も買いに行って、式はもう少し落ち着いてからする予定。」


「なっ!!マジかよ!」


「マジだけど。」


そんな驚く事かな?


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