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君と描き始める未来に

第9章 台風

「はは…分かった。じゃあ、キスだけならいい?」


聞いといて、首筋や鎖骨に唇を這わす。


「あっ…もう~してるじゃん!じゃあ、仕返しぃ~!」


逆襲の様に脇腹をくすぐられる。


「わっ!香織!ダメだって!ははっ!くすぐったいよ!」


「私も、くすぐったいもん!」


弱いところを狙われる。


「はははっ!それなら、こうだっ!」


「えっ!あっ…ん…。」


俺は香織の唇を塞いだ…。


ゆっくりゆっくり…舌を絡める。


昨晩も、沢山触れたのにね…。


外は、ガタカタガ…。


部屋は、クチュ…クチュ…と鳴り響く。


唇を離すと


「はぁ…いつまで…キスするの?」


艶っぽく瞳が潤む。


「台風が…過ぎるまで…。」


そして、また唇を重ねた…。





打ち付ける雨すら、祝福に聴こえてきた…。

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