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黎子ちゃんは、暢くんの方を見て、小さな微笑み話を続けた。


「まぁ…その時は、片っ端に断ってたから、変な伝説みたいになってたんですけどね。」　


「片っ端…。」


暢くんが固まり始めてる…。


「また、そいつは厄介でしたわ。思い込みが激しくて、俺に気があった筈だとか、誰かに反対されたんだねとか、キモさも半端なくて。」


黎子ちゃんは苦笑いしてるけど、暢くんは目を見開いてしまってる。


う～ん…世の中、本当に色んな奴いるよな。　


歪んだ愛し方じゃなくて、相手を大事に、思えたらいいのにな…。


偉そうな事は、言えないけど。


一瞬、一人思い浮かべてしまった…消そ消そ！


「毎日、待ち伏せされてるし、ずっと後を付けられて…面倒臭いし、まだ若かったから怖かったのもありましたわ。香織は、毎日一緒に帰ってくれたから、じゃあやっつけようってなって…。」　


「やっつけよう…って…。」


女子高生二人だよ。


「危険です！」


暢くんが、叫ぶ。