テキストサイズ

君と描き始める未来に

第11章 君との思い出

車は隣の市街に入り、もうすぐ目的地に入る。


お土産に、ケーキと子供用のオモチャを買って来た。


「楽しみだなぁ~!滝島家!星叶ちゃん、これ気に入ってくれるかな~。」


香織らしいチョイスで、星叶ちゃんに買ってきた。


インテリアとして置いておいても、可愛い。


楽しそうにウキウキしてる香織に反して、俺は若干気が重い。


「うん…喜ぶよ、きっと。」


自嘲的に笑うと


「志信…そんなに警戒しなくても~流石に今日は何もないんじゃないかな。奥さんもいるし。」


「うん、そうだよな…そうだといいんだけど…。」


なにせ、あの滝島だ!


何か仕込んでそうで、変な緊張感が走ってしまう。


俺一人ならなんて事はない…でも、また香織まで巻き込みやしないかと心配してしまう。


今までが今までだ…用心に越した事はない。


思わずバンドルを握る手に、力が入ってしまう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ