テキストサイズ

君と描き始める未来に

第3章 実家の魔の夜

土曜日

予定にしていた、俺の実家訪問に香織と向かう。


お土産に悩む、香織に


「酒の肴になれば良いから」


と、佃煮セットにしておいた。


車中、香織は頻りに


「事故の事や入籍の事や…色々心配かけちゃったよね…。」


ソワソワしていたから


「気にしなくて大丈夫だよ。事故はしようがないし、入籍は俺がせっついたんだから。一応、余り香織に酒は飲ませないよう伝えてるから。」


そう言うと


「そっか~飲まないと、残念かな~お義母さん。」


何だろう…この嫁姑関係は…。


男は大抵、お酒を酌み交わすと心を通じ合えたりするが、香織と母さんもお酒で意気投合してしまった。


おやじ、兄、俺との男所帯の我が家に母さんは、男性たるものと妙に厳しかったから、香織には最初から当たりは悪くなかったけど…。


それは香織の事故…2ヶ月前より少し前。


彼女のご両親に挨拶をした2週間後に、実家を訪ねた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ