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えっちな「やみのおうへのみち」

第4章 「暗転の魔道――悪夢導く血の少女」

意外にも、というべきか、やはりというべきか、俺は影にも光にもまったく妨害されずに歩むことができた。少女はそれを見て非常に焦り始めた。観客席でリュシアスが何か俺に警告めいたことを叫んでいるようだったが、俺はそれを意に介さない。敗北者の助言など、戦闘の緊張がピークに達した際には何の役にも立たないものだ。ただ勝者になるべくして勝利を収める少数の男のみが、本当に極限状態にある際の切り抜け方について、多少の知恵を持っているのであると俺は思う。

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