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禁断の果実

第2章 兄妹

「お前だって、千尋のことそういう目で見てんじゃん。

そんなお前にとやかく言われる筋合いはないねっ」



眉間にしわを寄せる公也はまた溜息をついた



「でもさ、千尋を女としてみたって将来は誰かのとこに嫁ぐんだ。

やっぱり大事な妹としてちゃんと見守っていてやろうよ?」



嫁ぐ…か。

誰か知らない男のもとに…



「まぁ…例え俺らが見守ってやっても、楓は千尋が誰かのところに嫁ぐなんて許さないと思うぜ?

それなら俺だって千尋を女として幸せにしてやれるかどうか、力を尽くしてやるだけだ」



「…はぁ…本当にここの兄弟は…

妹に変な感情を持ちすぎだな…」



公也が笑った



「にしても、誰が兄妹同士で恋愛したらダメだって決めたんだろうな?」



「…たしかにな」






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