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身代わり妹

第11章 疑心

ふわっ

抱きとめられる感覚。


倒れかけていた身体がふわりと戻される。



─────え?

キョロキョロと周りを見回しても、誰もいない。


(絶対転ぶと思ってたのに……何で?)

もしかして……っ‼︎

バッと姉の墓前を振り返る。


「……お姉ちゃん?」

サラッとお腹を撫でられる感覚。


「え⁉︎ 」


”美優と凌太の赤ちゃん、楽しみにしてるから”


今では懐かしく感じる姉の声が、聞こえた気がした。




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