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身代わり妹

第18章 【プレゼント】第三章・聖夜

<side 美優>


「寒い…」

はぁーっとかじかんだ手に温かい息を吹き掛ければ、

「ほら」

目の前に凌太の手が差し出される。


季節は冬。

もうじきクリスマス。

子供達は心浮かれるこの時期、親はプレゼント選びに忙しい。


子供達は由美さんに預け、私と凌太はプレゼントを選びに街へと出て来ていた。

かじかんだ手が、凌太の温かい手に包まれ溶かされていく。


「ふふっ…デートみたいだね」

私が笑えば凌太も微笑み、私の右手を左手で包んだまま自分のコートのポケットへと突っ込む。


「2人で出掛けるの、久しぶりだな」

そう言って歩き出す凌太。


「凌太ってば休みの度に、優太と凛とどこか行っちゃうから!」


凌太は休みの日に、凛を連れてよく出掛けていた。

最近は、優太も一緒に連れて行ってくれるから、おかげで私はゆっくり出来るんだけど……。


「あー…」

ほら、いつ聞いてもこうやって口を噤んでしまう。


優太も凛も「ないしょ」と言って教えてくれない。



─────まぁ、子連れで浮気はしないよね?


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