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「いやっ…」


突然そう呟いてしゃがんだ真希を光瑠は怪訝そうに見つめた。


「なんだ突然…」


何か今嫌がるようなことがあったか？


チラッとしゃがんだまま見上げる真希に手を差し出す。


「どうかしたか」


「………そりゃあ…たまに優しいし…素敵だけど…。
でもいつもみたいにすぐに怒るような人になっちゃったら…」


「あぁ？何をごちゃごちゃ言っているんだ」


一人でぶつぶつ呟く真希に光瑠はイライラを募らせる。


「言いたいことがあるならはっきり言え！」


少し強めに言葉を返すと、いつもこんなことで怯まない真希が目の涙を溜める。


っ…!?


「いやだっ…隼人がこんな風になっちゃったら私…っ」


隼人？

こんな風？


訳が分からぬままウルウルする真希を見て光瑠が慌てる。


「おっ、おい…なんだっ！何の話だっ…！」


「────何泣かしてるんですか…」


いつもより低い要の声が響く…