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砂漠の月、星の姫~road to East~

第2章 第二夜【国境の月~road to east~】

「あなたは―」
 タリムが眼を見開く。
 青年は黒髪に小麦色の陽に灼けた肌、精悍そうな顔立ちで、歳はタリムより十は上に見えた。恰好は旅人のものだが、どう見ても商人のようには見えない。その鍛え抜かれた体躯は、まさしく武人のものであった。

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