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砂漠の月、星の姫~road to East~

第2章 第二夜【国境の月~road to east~】

「これを」
 タリムは差し出されたそれを見た。男の無骨な手のひらには、大きな椰子の実に似た果実が一つのっている。
「リーラの実」
 タリムが思わず呟くと、男は破顔した。
「食べると良い」
 「でも」と、タリムがなおも男を警戒するように見ると、男は困ったような表情になった。

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