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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

従業員出入口前で、私は柴多を待っていた。 

あれから、柴多は一言も口を聞かず片付けと明日の準備をしていた。


こんな柴多、初めてだ…。


何が気に、食わなかったんだろう?


自分のコーディネート出来なかったから?


私が撮影した事を黙ってたから?


う~ん…どちらも違う気がするな。


一人であ~でもこ~でもと考えてるところに、柴多が現れた。


「詞…。」


「柴多~お疲れ!今日は、本当に有り難う。」


少し戸惑った表情を見せた後に


「あぁ…お疲れ。楽しかったよ。」


え!『楽しかった』?


じゃあ、あの張り詰めた感じは、いったいなんだったんだろう。


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