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旦那様と甘い日々

第4章 chapter 4




彼が訪れたのは海月エリア。
証明の光はなく、水槽からの光で保っているので他のエリアよりも薄暗い。
隣にいる右京さんの顔が上手く確認できないくらいに。



小さな水槽の中には本当に小さな海月が泳いでいて可愛く、筒状になった天井まで届いている水槽の中には私と同じ身長ほどの海月が一匹、幻想的に泳いでいた。


でもここ、さっき彼と回ったばかり。



「もう1回見たかったんですか?」



そう顔を見上げて呼び掛けるが彼はうんともすんとも反応しなかった。



さっきからおかしいな、と思っていた矢先、彼は肩を回していた手にグッと力を入れて「こっち」とどこかへと誘導する。
導かれるまま足を進めるとどんどんと暗い方へと連れ込まれていってるのが理解できた。


ここ、て……



「右京さん、ここ多分立ち入り禁止のところなんじゃ……」



彼は長い足でチェーンを飛び越えると私のことを抱き上げ自分の方へと移動させた。
きっと今私たちがいるのは水槽などがあるエリアと従業員入り口の間。
そこは入り繰っていて光も届いていなく、真っ暗に近かった。



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