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キャンバスのキミ

第5章 部員

開けたドアを締め直し、くるりとこちらを向いた。


「あのさ、傘持ってる?」


「持ってないわ」


その時窓の外の無音の雨音が大きくなった。


「・・・・・・」


曽根君はどかっと、空いてる椅子に座った。


「止んだら、教えて」


返事も聞かず目を閉じた。


えーっ


ここで寝るの?


やだあ…

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