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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第2章 禁断の恋

 心に浮かんだ想いを筆で紙に記してみた。思いのままに書き散らしたので、特にどうといったことはない詩ができた。ふと思いついて、持ってきたカヤグムを取り出し、たった今書き付けたばかりの詩に即興の曲をつけて歌ってみる。
 夜陰に玲瓏とした声音が響き渡った。
 ひととおり歌い終えた丁度その時、いずこからともなく手を打つ音が聞こえてきた。

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